大事なのは終身雇用?

経団連の会長が「終身雇用はもう守れない」と言ったことがニュースになっています。

私個人的には、終身雇用制度なんて必要ないと思っています。ただしそれは、退職や転職が労働者にとってマイナスにならないなら。

もっと簡単に言えば、辞めやすくて再就職しやすい世の中になるのなら。

 

一時期、すぐに会社を辞めてしまう若者を揶揄するような風潮がありましたが、私としては羨ましくて仕方がなかったです。

無論、彼ら、彼女らは「新卒」の肩書がなくなった後の就職活動で後悔してたかもしれませんが…けど「嫌なら辞める」「もっと良いところを探す」は、当たり前のことだと思うんです。

お店に入っても、店員の態度が悪かったり品揃えが趣味と合わなかったりしたらもうその店には行かないでしょう。なぜ人生の大半を共にしなければならない職場探しで同じことが許されないのでしょうか?

 

一般論ですが、転職を繰り返すことは給与面や人事考課の面で不利となります。最初のうちは給料も伸びませんし、人事考課もまた一からになります。

何度も転職を繰り返すと、面接官によっては「堪え性のないやつ」と見るかもしれません。

キャリアアップ転職なら問題ないじゃない?と思われるかもしれませんが、転職の理由はキャリアアップとは限りません。本人や家族の都合で仕事を変えないといけなくなることだってあります。

止むにやまれない理由の転職でさえ様々な面でマイナスになるというのはもう不幸でしか無いです。

 

そんなわけで、経団連の会長にはぜひ、終身雇用の維持ではなく、金銭面、待遇面を含めたあらゆる面での「再就職しやすい社会」の実現を目指してほしいものです。