ストレスを発散しそこねた話

現在夜の20:00です。

涼しい…とまではいきませんが、なんだかもうエアコン要らないんじゃないかと言うくらいの気温です。

このまま秋が深まっていってくれればよいのですが、そう簡単に季節は進まないようで、今週は秋雨前線が再び日本列島を覆ってくるようです。

 

バイクの整備をしていた所、ネジの一本がバカになってしまいました。ようするに、ネジ山が潰れてしまって締めても閉まらない状態です。

仕方がないので同じサイズのネジをホームセンターで買ってきて取り付けました。替えが効かないような重要なネジではなかったのが幸いでした。

 

ネジには「遊び」というものがあります。

ネジと、ネジを締め込むネジ穴の寸法には少し隙間があります。ほんの少しだけネジ穴が大きく設計されています。これが「遊び」です。これを全く同じ寸法で作ってしまうと、ネジとネジ穴の摩擦が大き過ぎてネジが入っていきません。

この隙間に「遊び」と名付けた方のセンスを私は大いに評価したいです。

 

このように、ネジをネジとして機能させるためにも「遊び」は必要なのですが、人の世というものは、社会人には「遊び」を取らせまいとする風潮が強すぎる気がします。

弊社社長もよく「休みの日は勉強をして、時間を無駄にしないように…」などと良く講釈を垂れます。そりゃま、勉強の大事さは身に染みていますが・・・

 

しかしながら人は仕事のためだけに行きている訳ではありません。ましてや「遊び」もなく仕事だ勉学だと詰め込んだところで、何処かで立ち行かなくなるのはネジの例を出すまでもなく明白でしょう。

ただまあ、こういう者の言い方をする方は、仕事や勉強にストレスを感じない体質なのでしょう。だから他人が遊んでいるのが無駄に見えて仕方がないのかもしれません。

 

「遊び」がなく、固着してしまったネジを無理やり締め付ければ、ネジ穴を潰してバカになるか、最悪は折れてしまいます。

ネジなら工具を使って強引に引き抜き、代わりを買ってくることも出来ますが、人間が同じことになれば大変です。

なので、遊べる時は「遊ぶ」ようにしましょう。

 

(バイクが再び調子を崩して走りに行けなかった悔しさを噛み締めながら)