旅立ちの日

旅立ちの日は突然やってきました。

新人君が…いや、辞めてしまうわけではなく、異動になったわけでもなく。

出張に行ってもらうことになりました。一人で。

以前、社用車移動の出張には連れて行ったことがありますが、今回は電車移動です。

 

念の為、新幹線に乗ったことある?と聞いたら

「いや、無いです」

ということは○○駅とか××駅には…

「行ったことないですねえ」

まさかと思うけど切符の買い方…

「知らないです」

 

oh...

 

何も知らないのにいきなり送り出すわけにはいかないですから、切符の買い方から新幹線の乗り方まで、細かくレクチャーしました。

新幹線駅の構内見取り図まで駆使して、特急はこのホームに入線するから、階段登ったらここらへんに出てくるから、新幹線の改札を通る時はこれとこの切符を通して、どっち方面に行けば新幹線のホームに上がれるから。。。

 

未だかつて、ここまで真剣な新人君の顔を見たことがないかもしれません。

気分的には「はじめてのおつかい」かも。送り出す私も、送り出される新人君も…

 

まあ、駅構内にはいくらでも案内板があるので、それらを見て歩けばそうそう迷うことはないのですが、行ったことがないならそういう見当も付かないでしょうからねえ。

出来るだけ詳細に説明しましたが、最終的には「上を見ろ!主要な行き先は全部書いてある」「本当にわからなくなったら駅員さんを捕まえて聞け!」と纏めておきました。

 

 別に新人君を笑うつもりは毛頭ありません。私だって新幹線に乗ったのは今の会社に勤めだしてからだし。飛行機もそうだし、フェリーも、海外も…

正確には新幹線には「乗った」ことはあったんですが、自分で切符を買って一人で乗ったのは始めてでした。

あの頃はねえ、今のようにInternetで何でも調べられる時代ではなかったので、本当に大変でした。

時刻表を見ながら乗り換え電車を決めて、全国ビジネスホテルガイドという本を見ながら宿泊先を探して、片っ端から電話をかけて…

 

君の持っているそのスマホで、何でも調べられる時代なんだぜ?と言っても、調べられる事自体を知らなければ何も出来ないですよね。

慌てないので、最終的には知らないことを自分で調べられるようになってほしいです。別に出張に限らず、です。