新型コロナ対策に何故国民全員の給付金が出せないのか、素人ながらに考えてみた

始めに断っておきますが、私は経済に詳しいわけではありません。まともに勉強をしたこともありません。なので、ずぶの素人が自分の思ったことを言っているに過ぎません。

Twitter等では断片的な(同時に非常に感情的な)意見が随分流れてくるので、自分的にそれらを整理してみたくなっただけです。

 

新型コロナの蔓延による外出自粛の影響で、不況とも言える状況になってきました。一方で営業自粛を行った店舗や、収入が低下した個人への補償制度も伝わってきました。

その中で、最初から未だに言われているのが「国民一人ずつ全員にお金を配ればいい」という意見です。そうすれば条件に会う人の選別の手間もかからないし、少ない費用で手早く行えるのではないかと言われています。

私も、この意見は一理あると思いました。事実、欧米の多くの国ではそのような給付金を出しています。

ではどうして日本では行われないのでしょうか?

 

「日本は借金が多いから」とか言われています。なのでこれ以上借金を増やさないためにしないのだと。

しかしですね、その借金を減らすために今まで政府が行ってきた経済対策は、経済をインフレさせようとするものです。インフレを起こして貨幣価値を下げれば、実質的に借金が目減りします。

もちろん制御できないほどの勢いでインフレが進むと色々問題も起きますので、2年で2%の物価上昇という、比較的ゆっくりとした目標でした。

 

そしてインフレを起こさせるならば、お金を大量に市場に流通させれば良いはずです。そうすれば貨幣価値は絶対に下がりますから。ならば給付金を大量にばらまくのは好都合なはずです。

なのになぜしないのでしょうか。

 

仮に国民一人に10万円を給付すると、それだけで12兆円ものお金が必要になります。本年度の国家予算は102兆円なので10%を越えます。当然、これ以外にも休業補償等の給付金があります。

これだけのお金を一気にばらまくと、ひょっとするとインフレが制御できないほど急激に進んでしまうのでは?と、思いました。

 

仮に一人当たり10万円を配っても、実質貨幣価値が5万円に下がってしまってはあまり意味がありません。(これ程酷いことにはならないと思いますが・・・)

更に給付金は一時的なものですが、インフレは一時的なもので収まらず、将来に渡って残ってしまいます。下手をすると更に進んでしまうかもしれません。

そうなると、生活困窮者をさらに苦しませることになります。

 

そのため、一律給付に踏み切れないのではないでしょうか?

 

給付金の原資を国債で賄うなら、カネの余っている富裕層から富を借り受けて再分配するだけなので市場に出回っているお金は増えませんが、お札を増刷してしまうと本当に市場に現金が溢れてしまいます。

こうなると、急激にインフレした経済をもう一度押さえ込むのは難しいでしょう。

 

以上が私が考えた全員に給付金を出せない理由でした。まあ本当のところはどうだか分かりません。

経済政策も正解はただ一つというものでもないようで、おまけに答え合わせが出来るのはずっと未来になってからという、やっかいな代物です。

間違えないように…というのは難しくても、赤点にならないようにだけはお願いしたいところです。