金で何を買いたいか

GIGAZINEから話題をお借りします。

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そりゃあそうでしょう。

『幸せはお金で変えない』なんて言ってたのは帰るものが乏しかった時代の話。有り余るほどモノが溢れるこの時代に『金で買えない幸せ』の方が少ないに決まってます。

何より、金があれば「やりたくないこと」をやらなくて済むのです。代わりにやってくれる人を雇って、その人にやらせれば良いんですから。

それをもってまだ『幸せは金で買えない』なんて、すっぱいぶどうの逸話そのまんまじゃないですか。

 

と思いながら記事を開いたところ『アメリカでは富裕層と貧困層の不平等がかつて無いほど拡大している』という話でした。

以前は低学歴の人でも家を買い、家族を養うことも出来たが、今は労働者の給与上昇を上回るスピードで住宅や教育のコストが上昇しているため、それが難しくなっているらしいです。

 

…どこか身近なところで聞いたことがある話ですね。

まあ日本も、アメリカのような社会を目指して構造改革を繰り返してきましたし、富裕層と貧困層の格差が大きくなるのはある意味仕方ないのかも。

 

 

けどですね、ちょっと本筋からずれるのですが一つ言わせていただいてよろしいでしょうか。

今を去ること30〜40年近く前だったと思います。日本が一億総中流社会と言われていた時代、あの頃は「日本には本当の意味の富裕層がいない」「このままでは日本はやがて世界の富裕層に買い叩かれる」と、盛んに言われていたのです。

誰がって、テレビが!

 

そう、テレビが「脱一億総中流」を煽ってたんですよ。その結果、日本からは見事に中流家庭が消えつつあるわけです。

おそらく、当時「脱一億総中流」を煽っていたテレビ局のおエライさんは、まんまと巨額の富を手に入れて今や楽隠居をなさってるのでしょうね。

まだアメリカの富裕層は寄付などで積極的に社会貢献をしていますが、果たして日本の富裕層はどうでしょうか? 誰かが寄付をしたと言うとニュースになるくらいですから、全然ダメなんでしょうね。

 

 

ちょっと話題を戻しまして。

一概に格差社会が悪いかと言うと、それは言い切れないと思うのです。

芸術や文化、こういったものにお金を注ごうとすると、やはりそれは富裕層だから出来ることであって、貧乏人にカネを持たせてもそういう金の使い方は出来ないと思うのです。

だからといって無限に格差が開いてしまっては貧困層は生きていけません。その辺りのバランスをどう取るか、こういう問題に正解はあるのでしょうか?

永遠に、1から99の間をゆらゆらと揺らし続けるだけしか出来ない気がします。

 

ただ少なくとも、金が欲しいだけの人間に自然と金が集まるような社会の仕組はダメだと思うんですよね。

自分の首が激しく締め付けられる気がしますが。