楽と楽しいは違う

キャンプ中の事故に関するニュースをちょこちょこと見かけます。

確か北海道では一酸化炭素中毒事故があったように思います。地元の方でも、キャンプ客が川で溺れる事故などは毎年聞きます。

 

私はキャンプ素人ですが、YouTubeではキャンプ動画をよく見ていますし、以前記事にもしたように、退職後の目標の一つとしてキャンプもしてみたいと思っています。一種、憧れのようなものを感じています。

逆に同居している母は、キャンプには全く興味がないようです。

元々旅行もあまり好きではないと公言していますが、「どうして旅行先に行ってまで面倒くさいことをしないといけないのか」と言ってます。

「ホテルに泊まったほうが楽なのに」と。

 

まあ、確かにキャンプは「面倒くさい」ですよね。

一切合切の荷物を持ち込み、寝るための場所を作るところから始めて、食材の買い出し、調理、後片付け、そして撤収。おまけに返ってきてからも後片付け。

ホテルに泊まったほうが何倍も楽です。

ただまあ、キャンパーは楽をしたくてキャンプしてるわけじゃないと思うので。

 

例えば大自然の空の下で、一人で焚き火を見つめながら過ごす時間が好きとか、

敢えて時間と手間をかけて一から全て準備をするのが好きとか、

不便なことだらけだからこそコツコツと楽しめるのだとか、

そういった理由があるのだと思います。

(中には切実な理由で貧乏旅をしている方も居るかもしれませんが…)

 

手間や不便がかかるという意味では、バイクという乗り物もこれに当たります。

どう考えても車のほうが、楽チンで便利。

荷物は好きなだけ積めるし、エアコンの効いた車内で快適だし、雨にふられても濡れないし、何よりヘルメットのような特別な装備も要らないし。

移動に快適性を求める人からみれば、バイク乗りはバカにしか見えないことでしょう。

 

かく言う私も、テレビニュースが「危険な猛暑」と連呼する中、せっかくの連休だからと半日ばかり走ってきたのですが、よくこんなバカなことしてるなと思いました。

ヘルメットの中まで汗でベトベト。走行風をまともに吸い込むので喉はガラガラ。首筋は日焼けで真っ赤。

それでいて水分補給すら手軽にはできず、一旦どこかに停車しなければいけません。

 

「バカなこと」という自覚はあるのですが、やめられないのです。

道の駅で休憩している他のライダー達も、誰一人「暑くてもうやってられん」とは言いません。

暑いなら暑いなりに、寒いなら寒いなりに、どうにかしてバイクで走り出してしまう。だからライダーなのです。

走るのが楽かどうかなんて関係ないのです。走るのが楽しいのだから(必要以上のスピードで飛ばす人はあまり擁護したくないですが…)

 

そうは言いつつ、雨だけは徹底して回避する私です。