バイクと私 #19(ガス漏れ編)

ずいぶんと期間が開いてしまいました。

前回は思い切って遠出したところ、出先でエンジンがかからなくなって苦労したお話でした。

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結局は無事に帰ってこれてよかったよかったなのですが、ガレージの中にバイクを駐めておいたところ、母から「ガソリン臭い」と言われるようになりました。

古いため最初からエンジンに僅かなオイル滲みがあったりと、最新車と比べるとどうしても「うるさくて、ガソリン臭くて」というバイクでしたが、確かに言われてみるといつにも増して臭い気がします。

けど、燃料チューブやキャブを触ってみても、ガソリンで濡れているということはありません。エンジン周りの滲みも、別に今になって広がってきたという様子もなし。

なんだろうねえ。と思いながら眺めていると…

「あ!タンクからガソリンが漏れてる!」

なんと、タンクの中程からガソリンが僅かににじみ出ています。そしてそれはタンクを伝い、サイドカバーに垂れ、そして地面に落ちる前に気化していました。

 

これはさすがに放っておけません。ガレージの中に気化ガソリンが充満してしまっては、いつ火災の原因になるか分かったものではありません。

早速ガソリンを携行缶に移し替え、善後策を考えます。

 

色々検討しましたが、まだ穴が小さく、一ヶ所しか開いていないことからタンク補修材を試してみることにしました。

接着剤のような粘度の高い塗膜で、穴を塞いでしまおうというわけです。

しかし、そのためにはまずガソリンタンク内を綺麗に洗浄しなければなりません。また、錆が発生していた場合は錆ごと塗膜が剥がれ、またしても穴が開いてしまいますから、錆も落とす必要があります。

というか、ぶつけた訳でもないのに穴が開いたということは、どう考えても錆びまくっている以外考えられません。

というわけで、タンク内の錆落としと錆止めが同時に出来るという洗浄液と、そしてタンク補修材をAmazonで購入しました。

 

注文した品が届いたらまずは錆落としです。バイクから外したタンクの内部を、まずは盛大に水で洗います。

タンクを振ると中でカシャカシャと音がします。…どうやら相当錆の粉が溜まっているようです。

洗い終わったら、即座に洗浄液で満たします。これが、8時間とか浸けておかなければならず…朝から作業に取り掛かって、最後に洗浄液を抜いたのは真っ暗になってからでした。

 

洗浄が終わったら、今度は完全に乾くまで待つしかありません。

1週間放置し、乾燥したあともう一度タンクを振ってみると…かなり少なくなりましたが、やっぱりカシャカシャいいます。ただし、中を覗いた感じ、指でなでてみた感じでは、錆が浮いているところはありません。これらの粉さえ出してしまえば大丈夫でしょう。

タンクを振り回したり、ひっくり返したりして出来るだけ錆の粉を排出したら、いよいよ補修液をタンクの中に注ぎ込みます。

 

ここからはスピード勝負です。補修材は放っておくとどんどん固まってしまうため、全体に行き渡るように、そしてダマにならないように、常にぐるぐるとタンクを動かし続けなければなりません。

そして余った分は速やかに排出しないと、完全に詰まってガソリンがコック部から出てこなくなる可能性もあります。

2時間位、延々と振り続けました。終わった後、腕が上がらなくなりました。

その後、穴が開いていた部分を下にしてタンクを吊るし、またしても1週間、乾かします。

 

1週間後、タンクを振ってみると、もうカシャカシャ音はしません。

元通りバイクにタンクを組み付け、携行缶のガソリンをタンクに少しだけ戻します。コックをひねると、透明なガソリンが燃料チューブの中を伝ってキャブに流れていくのが見えました。

詰まってはいけない部分は詰まっていないようです。

 

続いて満タンになるまでガソリンを注ぎます。

どうだ、もう大丈夫だろ、どうだ…

同じところから漏れてしまいました(泣)