新・報道7daysのFIRE特集

昨夜のTBSの番組「新・報道7days ニュースキャスター」で、早期退職(FIRE)のことが特集で紹介されました。

普段、番組を見ていない私ですが、番宣につられて視聴してみました。

番組内では2つの例として、55歳で1億円を貯めてFIREを達成した人と、生活費を切り詰めて手取り収入の8割を投資に回すことで、8年でFIREを目指す若い夫婦の話を紹介していました。

いわゆる FAT FIRE と、Lean FIRE の例ですね。

 

取材内容の紹介後カメラはスタジオに戻り、司会のビートたけしやゲストのコメンテーターが意見を述べていましたが・・・

見事に否定的な意見ばかり。

普通、この手の番組って両側の意見を取り上げて議論するものじゃないんですか。

 「投資で失敗したら資産が減る」
 「FIREという生き方が目標になっているだけ」
 「ロバートキヨサキの『金持ち父さん・貧乏父さん』と言ってることは変わらない」
 「ゴールドラッシュと同じで、本を売ったやつが儲けてるだけ」

 

あまり投資にお金を回していない私が言うのもなんですが、FIRE運動をしている方は別に一攫千金を狙っているわけではないはずです(『金持ち父さん・貧乏父さん』もそういった話ではないですけど)

VTRでも、インデックス投資信託のような長期運用で資産形成を目指すのが特徴と紹介していました。

 

そもそもFIREの本質は、有り余るカネで贅沢三昧な生活をしたいというものではなく、「自由を得るために経済的自立を果たす」にあるはずです。

生活は質素でいい。贅沢なんか望まない。やりたい事だけやれればいい。

なのにコメントでは「投資」にしか焦点が当たっていません。

 

まあVTRでは「FIREを達成したあと何をするか」について余り深く掘り下げられていなかったので、本質のほうがイマイチ見えていなかったのかもしれませんが。

 

 

高齢者を中心に、「身体が動く限りは働くべき」という固定観念を持っている人は多いと思います。

自分も、母親に早期退職の話題を切り出す時はかなり覚悟しました。幸い反対されませんでしたが、もし父親や祖父母が生きていれば、下手すれば勘当されたかもと今でも思っています。

 

戦後、生きるためにがむしゃらに働くしかなかったけれど、高度成長期もあって頑張った見返りが得られた世代と、長年に渡る不況で仕事を選ぶ余裕もなく、今後の景気回復も見込めない世代の、考え方の違いなんでしょうか。