カエルの声に癒やされたい

今の土地に引っ越してきた当時、家の周りは田んぼだらけでした。

梅雨の時期になると、文字通り耳を塞ぎたくなるほどのカエルの大合唱が響き渡り、道路には大量のカエルが飛び出てきて、避けながら車を走らせることなど不可能な状態でした。

 

数年して、田んぼの畦が一斉にコンクリートで固められました。

農家の方としては、その方が管理や作業がしやすいというメリットがあったのでしょう。しかしその年から、カエルの鳴き声は半減では済まないほど一気に減りました。

 

そして今。

田んぼは放棄され、荒れたままのところが多くなりました。

少しずつですが民家も増え、それに伴い土の地面も減ってきました。

カエルの声は、耳を済まさないと聞こえないほどにまで減りました。

 

こうなってくると昔の、やかましかったほどの鳴き声が懐かしくなってきます。勝手なものですが。

家もあるため、自分は最後までここに住むつもりでいるのですが、果たして10年後、20年後、いつまでも住み続けたいと思うような環境のまま残っているのでしょうか。

 

こう考えると、自分も変化を嫌う老害になったなぁと思ってしまいます。