人は無能にされる
「能力主義の階層社会では、人間は能力の極限まで出世する。したがって有能な平社員は、無能な中間管理職になる」
ってお話ご存知でしょうか。
まあ古い話なので、知っている方も多いことと思います。
「その結果、どの階級においても無能な人間で埋め尽くされる」と続きます。
まあユーモアというか、皮肉のようなものなのですが、言い得て妙にも思えます。
日本でも、特にスポーツの世界において
「一流の選手は、一流の監督になれない」なんて、昔からよく言われていますが。
考えれば当たり前のことです。現場仕事で有能なことと、管理職として有能なことは全く別次元の話で、現場仕事で有能だったから出世して管理職に・・・というのが根本的に間違ってます。
現場仕事で有能なら、現場職のまま昇給や昇級をしてあげればいいだけで。
そりゃ管理職としての適性があれば問題ないですが、それなら管理職に付ける前に適性試験なり、管理者教育を行なうべきです。職に就けた後でセミナー等で何とか仕様というのは順番が逆です。
なんでこんな事を言い出したかと言いますと、例のグーグル先生おすすめの記事。
「給料は良いが、仕事がキツくてしんどいので早期退職を考えている」という、FPへの相談を読んだからです。
記事は最後、「仕事がきついとのことですが、それだけあなたが期待されているということです」と結ばれていましたが、「期待されていようがいなかろうが、仕事がキツイ状態で何年も続けられるわけ無いだろ!」と、突っ込みを入れてしまいました。
その時にふと、一番上に出した話を思い出したわけです。
こうして人は押しつぶされ、無能の烙印を押されていくのだ。有能で居られる地位に留まることがどうして許されないのだろうか。
その方が会社としても利益になるはずなのに…と。
まあ私はこの年になっても平のままなので、なんにも期待されていないんでしょうけどね!