まだ自分は大丈夫だけど、いずれ置いてかれるだろうから今のうちに愚痴っておいく
最近CMでよく見るGalaxyのFlip4というスマホが、ゲームボーイアドバンスによく似ているなあとふと思いました。
あのCM、90度折りたたんだ状態でテーブルに置いてみんなで見て楽しめるといった感じで紹介されてますが、近眼なうえに老眼が入ってきた私には、あんな小さな画面で、そんな使い方が出来るようには思えません。
まあ若者しか相手にしていないのでしょうけど。
そういえば、昔は「誰でも使えるように」「操作に迷わないように」という理由でワンボタンマウスを採用していたAppleが、5本指で撫で回すことで操作できるトラックパッドを出してきた時は、とうとう初期の志を忘れたかと嘆息してしまいましたが、ネットでそのような意見を見かけることはありませんでした。
あの頃はまだ創業者のスティーブ・ジョブズも健在だったのに、なんであれが良いと思ったのでしょう。
まず、見ただけでは何をどう操作すればいいかもわからないじゃないですか、あれ。
これらとはちょっと話が変わりますが、少し前にネットで、「飲食店のタブレットで注文出来ない客(老人)が店員にキレていた」という書き込みを見ました。
私はまだ注文用のタブレット端末は触れますが、母は使い方がよくわからないと言います。
普段スマホを使わない妹も苦手だと言っています。
最近、「最新のデジタルデバイスについて行けない老人」的な意見が目立ってきましたが、「誰にでも使いやすい」を無視して、自分らだけ使いやすいデザインを他の世代にも押し付けていないか、ちょっと考えてほしいなと思います。
私が以前していた仕事は、工場内で使う装置を制御するパソコンシステムを作成するといったものでした。
パソコンはもちろん、現場の方が使います。
工場現場には多種多様が人がいます。今までパソコンなんか使ったことがないという人もいます。
そういう人にもなんとか使ってもらえるように操作を簡略化し、老眼で字が見えないと言われないように出来るだけ文字を大きく、構成をシンプルにし、それでも最初はつきっきりで使い方を教えたりしたものでした。
この「つきっきりで」教える人がないまま、今まで見たことのないデジタルデバイスを突然操作しろと言われているのが、件の老人であったりするということは、ちょっと心の隅に置いておいてほしいなと思います。
スマートでスタイリッシュな画面や操作系より、見やすくて、見た瞬間一発で分かることが重要なんです。
最近のスマホ、「見やすい」「使いやすい」を蔑ろにしてきてるような気がします。