幸せのために

久しぶりにGoogle先生がFIRE関連記事を紹介してきたので、読んでみました。

『たった2年で「FIRE卒業」をした男性が語る、早期退職で見失った3つのもの』

www.businessinsider.jp

 

詳しくはリンク先の記事を読んでいただければと思いますが、どうして実際にFIREする前に、もう少し想像力を働かせることが出来なかったんだろうと、その一言に尽きます。

少なくとも、仕事を辞めた後どんな生活を送ろうか、何をしようかをもう少し考えていれば、このようなことにはならなかった、あるいは早期退職を決断しなかったのではと思います。

記事を読む限り、インタビューを受けた人は優秀なエンジニアだったようですが、仕事以外のことに想像力を向けることは苦手だったんでしょうか。

幸せのためにFIREを行うはずなのにFIRE自体が目的になってしまい、結果として幸せでなくなってしまったという、典型例のように見えました。

 

記事後半、別の人へのインタビューで

『人々は早期退職にこだわるが、本当に大切なのは幸せなのだ』

という一文が出てきます。

全くそのとおりだと思います。まあただ、多くの労働者にとって自分が務めている仕事は、ほとんどの場合、得意なことでも理想の仕事でもなく、生活を続けるために仕方なく続けているのが現状でしょう。

FIREが必要なかった人というのは、それはとても幸せで、恵まれた人なのだと思います。

 

けどそれも、一度FIREしてみないと分からないということもあるかもしれませんね。

・自分には思ったより人間関係が必要だった。

・仕事の達成感が必要だった。

けど、今の職場ではストレスが勝っていた。

 

となると、一旦辞めないことには、自分に「仕事」が必要なのかどうか、分かりません。

しかしながら、記事と違って日本では、2年も空白期間があると、次の職場が見つかるかどうか分からなくなってきます。

結果、一生食っていけるだけのお金を稼いで清水の舞台から飛び降りるか、職場と上司を呪いながらしがみつき続けるかしかないというのは不幸です。

一時期議論が活性化した、人材の流動化もなんだか立ち消えになってしまいましたね。

あの頃はデメリットだけが執拗にネットなどで取り上げられ、いかにデメリットを解消しつつ進めていくかという建設的な議論が進みませんでした。

(あの頃、「皆本当に今の職場が好きで好きで仕方がないの?」と、不思議な気分でした)

嫌な職場にしがみつき続けなくても良くなるように、今一度、流動化の議論も勧めてみたらいいのにと思います。