図形での説明には限界がある

先日、母が「エアコンが突然動かなくなったので見て」と言ってきました。

どうせリモコンの電池が切れたとかではないかと思ったのですが、そうではありませんでした。しかし、リモコンのどのボタンを押しても反応しません。

こうなると本体側に何か問題があるのか、リセットボタンはないものかと思って調べてみたのですが、エアコン本体側にはボタン類はおろか、インジケーターのランプ類すらありません。

正確には「ここ何か点くんだろうな」と思うところはあるのですが、何を示すランプかという表記が無いのです。

まるっきりのっぺらぼう。

 

これは電気屋を呼ぶしかないか?その前に一度電源コードを抜いてリブートしてみようかと思った矢先、リモコンの『停止』ボタンを押すと「ピッ」と反応があり、その後操作可能に復旧しました。

その後取説をもう一度確認してみましたが、件のような症状については記述がなく、原因不明。

復旧したので電気屋は呼ばず、そのまま現在に至っています。

 

取説を改めて読み直して分かったのですが、インジケーターランプ類はあるものの、全て特徴的なアイコン表示になっていて、メーカーとしては「形で分かる」ようにしているようです。

ただランプが点く場所もよく分からない(無灯だと、薄っすらと何かが見えるくらい)ので、仮にサポートセンターに電話をして「これこれこういうランプが点いていますか?」と聞かれた場合、「どこに?」から再質問せざるを得ない有様です。

こんなんでいいの?メーカーさん。

 

更にそのランプ、非常に小さい。

近眼の私では本体に顔を近づけないと形なんか分からないし、老眼が進んでいる母も「見えにくい」と言っています。

加えて言えば、母はリモコンの文字も小さくて読みにくいとぶーぶー文句を言っています。

 

勝手にお掃除をしてくれたり、温度や湿度を細かく調整できたり、Wi-Fiに繋いで外部から操作できたりもする。たしかに便利なのでしょうが、そもそも

「点かないことにはどんなインジケーターランプがあるかも分からない」

「小さなリモコン画面に情報を詰め込みすぎて文字が読めない」

のが、使いやすくて便利なことなんでしょうかねえ。

 

母は自分で家電製品の取説も読むし、使い方を調べて自分であれこれ試してみる質ですが、それでも「分かりやすく書いとけー!」とよく文句を言っています。

 

よく「直感的に操作できる優れたUI」なんて言いますが、直感的に使えるのはその操作体系、見た目に『慣れ』があるから。

所謂ガラケーの操作には問題がない母も、スマホを前にすると完全にフリーズしてしまいます。

 

「『直感的に分かるから』『見れば分かるから』説明要らないでしょ?」なんてのは、使えるものの傲慢でしか無いと思ってます。

私だって仕事をしていた時は、マウスの持ち方から全部説明してたんですよ!以前も言いましたかね。

 

というわけでメーカー各社様。

ちゃんと読めるサイズの文字でボタンやランプに逐一説明が書かれた家電製品をよろしくお願いします。