投資をしていても、他人に投資は勧めにくい
先日朝刊をよんでいると、「退職金は絶対に投資するな」という内容のインタビュー記事が載っていました。
理由は、手数料ばかりが高い儲からない投資を買わされて損するのが見えているから。
それまでに投資経験の無い人が、知識もないのに勧められるまま投資に手を出すのは危うい。
特に退職後は収入がなくなる訳で、今後はお金を減らさないことが大事。
ということで、至極真っ当な内容だと思いながら読んでいたのですが、どうしても引っかかった箇所が一つ。
「今後はお金を減らさないことが大事」
いやそうなんですが、間違ってると言いたい訳では無いのですが…
減りますよね?普通に生活をしていたら。
年金だけで貯金を取り崩さず生活なんて無理じゃ無いですか?
一応自分も、60歳定年まで働いた場合の厚生年金を(ざっとですが)計算してみましたが、これだけじゃ無理だなぁと思いました。
何もかも限界まで切り詰めれば足りるかも知れない。けど多分それだと、家電の買い替えも無理じゃないかというレベル。
多分一般的な人は年金だけじゃ足りないのが分かっているから「投資で増やせないか」と考えるんだと思うんですが。
なんかそこが、このインタビューを受けている人とズレてるなと思った次第です。
「『取り崩しつつ、いつまでなら持ちそうか』を試算してみるべき」と言うべきじゃないでしょうか。
まあ結構面倒くさいので、言われたからといって実際試算してみる人は少ない気もしますが…けどこれはやっぱり離職前に一度はやってみるべきだと思います。
足りそうなら別に危ない橋を渡る必要はないし、足りないならそこで仕事を延長を考えることもできます。
辞めた後で再就職は大変ですし、高齢者が出来るバイトもそんな無いでしょうしねえ。
まあそもそも「生活に必要なお金を投資に回す」ことが厳禁ですから、結局は「投資するな」になっちゃうのかもしれませんが…
ただ人生100年といわれる時代、退職して40年後に必要になるお金を、比較的低リスクの長期投資に回すのが本当にNGなのかと問われると…回答に詰まります。